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与えられただけの勉強がなぜつまらないか
こちらの内容は、アメリカの哲学者、デューイ(1859年-1952年)の思想によるものです。
デューイは20世紀における代表的哲学者の一人で「プラグマティズム」の代表的人物とのこと。
我々の祖先の類人猿
- 火を起こすことに成功し調理することに成功しました。
- さらに武器を作り方を知り、効率的に敵を倒すことに成功しました。
- 知識を道具として使い、環境に対して影響を与える能力が人類を決定的に他の生物と違う生き物にしました。
- だから人類はさらなる知識を得ることに喜びを感じ、他の生物とは圧倒的にレベルの違う文明を生み出すことに成功しました。
ではなぜ現代人は勉強すること、つまり知識を得ることを嫌がっているのか
- 類人猿には敵を倒すという目的がありました。
- だからその目的を達成させてくれる知識を得ることが類人猿の喜びとなりました。
- しかし、現代の勉強には目的がありません。
- おしべとめしべの役割を知ったところで花粉症は治りません。
- 鎌倉幕府の年号を覚えても将軍にはなれません。
- だから、勉強する意欲が湧かないのも当然です。
- 何の目的も果たさない知識は脳の容量を圧迫するだけのゴミです。
- 脳にゴミを詰め込む作業は苦痛ですし、その知識もすぐに捨てられてしまいます(ゴミなので)。
- 脳がゴミを拒絶しているのです。
目的を果たす上で、道具として役に立つかこそが知識のすべて
- 目的を果たす上で、道具として役に立つからこそ、知識をもっと欲しくなるし、知識の吸収効率も上がります。
- 知識を増やすための勉強法も鍛えられていきます。
- 食欲が空腹によって促進されるように、知識欲は目的によって促進されます。
- 目的も与えないで知識だけ与えようとするのはナンセンスです。
結論
- 勉強する前に、まず目的を見つけましょう。
認識が十分に刺激される唯一の状況は、探求及びテストが進む過程で目的が発展するような状況である
書籍『哲学の改造』より
概念、理論、思想体系は道具である
すべての道具の場合と同じように、その価値はそれ自身のうちにあるのではなく、その使用の結果に現れる作業能力のうちにある
- 知識や思考の価値は、実用性によって測られるべきという考え方です。
- 「プラグマティズム」という哲学の代表的人物と捉えられるようになったとのこと。
参考動画
参照
勉強とは人類の英知を継承することである
勉強とは人類の英知を継承することである
私たち人間は原始の時代から、それまでにだれかが経験したこと、発見したことを受け継ぎ、
書籍『「手紙屋」蛍雪篇 私の受験勉強を変えた十通の手紙』より
学びつづけてきました。つまり、「勉強する」ことによって先人の知恵を学び、自分を磨き、
昨日までの自分とは違う自分になるという変化をくり返してきたのです。
そうやって文明を築いてきたからこそ、ほかの生物とは一線を画しているのではないでしょうか。
この、ほかの動物にはできない英知の継承を「勉強」と呼んでいるわけです。
- 何かを学ぼうとするとき、いずれはそこで学んだ知識を次の世代へ引き継いでいくことが重要だ。
- そうやって人類はこれまでずっと知識を連綿とつないできた。
- あなたの勉強も、その大いなるつながりの一つである。
参考書籍
参考
参考書籍
- 書籍『哲学の改造』(デューイの著書)
- 書籍『「手紙屋」蛍雪篇 私の受験勉強を変えた十通の手紙』