書籍『なぜかうまくいく人のすごい無意識』による分類では14パターンあります。
目次
主体性 - 「主体行動型」vs「反映分析型」
主体行動型
- 何かをしようと思ったとき、すぐ行動に移すパターンです。
反映分析型
- 何かをしようと思ったとき、「どういう結果になるか」を考えたり、「うまくいくかどうか」を調べたりしてから行動に移すパターンです。
解説
- 一般的に主体行動型の方が能動的に動けるので断然よい結果になります。
- しかし、ビジネスの現場などでは反映分析型が絶対に必要な仕事もあります。(航空管制官とか)
動機付けの方向性 - 「目的志向型」vs「問題回避型」
目的志向型
- 「結果を手に入れる」「思い描くものを現実化させる」というモチベーションから行動するパターンです。
問題回避型
- 「問題を避ける」「良くない結果を現実化させたくない」というモチベーションから行動するパターンです。
解説
- 例えば、「人が自分らしさを発揮する社会を実現させたいから働く」は目的志向型です。
- 例えば、「貧乏になりたくないから働く」は問題回避型です。
- 起業家は目的指向型のほうがうまくいきます。
- 医者は基本的には問題回避型です。「絶対直って健康になりますよ」とは軽々しく言えないので。
喜びの判断基準 - 「他者基準」vs「自分基準」
他者基準
- 自分の行為がうまくいっているかどうかを判断するとき、他人からの賞賛や承認を必要とするパターンです。
自分基準
- 自分の行為がうまくいっているかどうかを判断するとき、他人からの賞賛や承認は必要ではないパターンです。
- 自分のなかの確信や、自分なりのデータでもって判断します。
解説
- 喜びの持ち方が自分基準なのか他者基準なのかの違いは、仕事やプライベートに大きな影響を与えます。
- 他者基準になってしまったモチベーションは「喜びのズレ」。
- 例:「お客さんの喜ぶ顔が見たくて」
- →「お客さんが喜ばないと、あなたの喜びにはならないんですか?」
- →「自分の喜びは他人次第なんですか?」
- 他者基準は自分の価値観を放棄することに等しい。
- 誰かから批判されたりバカにされるような発言を受けた時…
- 他者基準の人はそれらの情報を自分自身の人格と重ね合わせてしまう。
- →「自分が批判された」と認識してしまう特徴がある。
- → 様々なダメージを感じやすくなり、対人関係がうまくいかなくなる。
- 自分基準の人は、それらの情報を自分自身の人格と重ね合わない。
- → 単なる情報として認識する
- → さほどダメージを受けない。
- 他者基準の人はそれらの情報を自分自身の人格と重ね合わせてしまう。
- 他者基準を使うか、自分基準を使うかで、人生の中の現実を大きく左右されます。
思考の方向性 - 「過去基準」vs「未来基準」
過去基準
- 行動するとき、「なぜ」それをやりたいのか理由を考える。
- 自分の行為がうまくいかないとき、*「なぜ」*うまくいかないのかの原因を考えるパターンです。
未来基準
- 行動するとき、「何のために」それをやりたいのか目的を考える。
- 自分の行為がうまくいかないとき、*「何のために」*うまくいかないのかを考えるパターンです。
- うまく行かないのは、何か別の目的があって、それはなんだろう?と考えたり
- いまうまく行かないのは、これこれこういう利用方法があるなと考えたりする
解説
- 一般的に、過去の原因に焦点を当てると物事はうまく行かなくなる。
- 過去基準の場合、何かアクシデントが起きるとその原因を自他に問いかけてしまう。
- しかし、その原因が明確になることはほぼない。
- トヨタのカイゼン1を人間に当てはめると、答えは出てこない。
- あれは機械に対しては有効であるが、人間に対しては逆効果。
- 同じ事象が起こっても、*「なぜ?」*と原因に焦点を当ててしまうと、無意識に言い訳を考え始めてしまう。
- *「何のために?」*と考えれば、*どういう目的だったのか?*と未来の目的に視点が向かうようになる。
- 例えば病気になったとき、「なぜ病気になったのか?」ではなく、「何のために病気になったのか?」と質問しよう。
- 「何のため」と考えることで、病気になった目的、その意味、気付くべき必要のある何かを見つけ出せるようになります。
- 逆に「なぜ病気になったのか?」を追求し始めると、「何か悪いことがあった」という前提で話が進んでしまう。
動機付けの選択理由 - 「プロセス型」vs「オプション型」
プロセス型
- 何かをする時、他人から「うまくいく方法」を与えられることを望むパターンです。
オプション型
- 何かをする時、自分で「うまくいく方法」を考え、沢山ある選択肢の中から自分で選ぶことを望むパターンです。
解説
- どうしてそれを選んだの?と質問した時に両者では答え方が異なります。
- プロセス型は過去に焦点が当たっていて、そうせざるを得なかった出来事やいきさつを語ります。
- オプション型は未来に焦点が当たっていて、選んだ理由についての価値基準(刺激的とか面白そうとか、やりがいがあるなど)や、機会、可能性について語ります。
どちらを重視するか - 「人間重視型」vs「物質タスク重視型」
人間重視型
- 行動する時、体験の途中に焦点が当たっていて、「楽しさ、ワクワク感、充実感、不安や恐れがない感じ、安心・安全な感じ」など、人間的な感覚を得ることを重視するパターンです。
物質タスク重視型
- 行動する時、体験の後のことに焦点が当たっていて、「それをすることで収入や評価はどうかるか」「それをすることでどのような問題やリスクを回避できるか」など、物質的かつ現実的な結果やタスクを重視するパターンです。
解説
- 人間重視型はノルマ達成などするのが難しい。
- それをすることでどういう結果が得られたり回避できたりするのかに焦点が当たっていないから。
目的の焦点 - 「目的基準」vs「体験基準」
目的基準
- 行動するとき、最終目的を達成することに喜びを感じるパターンです。
体験基準
- 行動するとき、楽しさ、ワクワク感、充実感、高揚感など途中の体験で得られる感覚の心地よさに喜びを感じるパターンです。
解説
- 目的達成したい場合、体験基準のように体験の途中に焦点が当たっていたのでは、いつまでもゴールできない。
- ゴールが度外視されているため。
- 目的達成したいのであれば、終わった後のことに焦点を当てること。
- 終わった後のことに焦点が当たっていれば、ゴールはただの通過点であり、たどり着くことも容易となるため。
- 目的の先にある「何のために」というところを目指していれば「では、まずはゴールする必要がありますね」と脳が勝手に動き出す。
- 脳は意味のないことをやるのは苦痛なので、意味を必要とします。
現実の責任者は誰か - 「他者原因型」vs「自分原因型」
他者原因型
- 自分の身の回りに起こることはポジティブなこともネガティブなことも自分以外に原因があると考えるパターンです。
自分原因型
- 自分の身の回りに起こることはポジティブなこともネガティブなことも自分の意識がと投影されて作り出したのだと考えるパターンです。
解説
- 他者原因型の場合「スタッフが悪い」「同業者が悪い」「時代が悪い」と自分の外に原因を求めます。
- 自分は見えない何かに振り回されているという感覚で動くため、全て受け身になります。
- 自ら状況を打破することが難しくなります。
- 自分原因型の場合、うまくいかないことがあった場合は、「何のためにわざわざ自分はうまくいかない現象を作り出しているんだろう?」と自分中心で考え始めます。
- その結果、動きやすくなり新しい流れを作り出すことができます。
- うまくいかない状況を打破することが容易となります。
- 期待を捨てるのところで書いた、「自分が権利と責任を持っているものは、いつでも変えられる。」という一節と通じる部分がある。
物事の捉え方 - 「悲観基準」vs「楽観基準」
悲観基準
- 問題が起きたとき、「嫌なことが起きた」と捉え、最悪のシナリオを考えるパターンです。
楽観基準
- 問題が起きたとき、「好機が来た」と捉え、最良にするためのシナリオを考えるパターンです。
解説
- 経済的打撃を起こすような大きな出来事があった年ほど、億万長者が多く誕生している。
- 普通の人は「経済が冷え込む」ことに焦点を当てる。
- ミリオネアになる人の多くは、「誰かが損する時は、誰かが設けるはず」という前提を持っているため、「今回儲けるのは誰だ?どの業種だ?そこに集中投資しよう!」と動き出す。
- 自分の前提や焦点を探るには、起きている結果から探るのが早道。
- 結果として何かがうまくいっていなければ、うまくいかない前提があり、うまくいかないことに焦点が当たっている。
- 結果としてうまくいっているのであれば、うまくいく前提があり、うまくいくことに焦点が当たっている。
判断する時の心理状態 - 「分離体験型」vs「実体験型」
分離体験型
- 物事を決断するとき、理性や論理、データなどに頼るパターンです。
実体験型
- 物事を決断するとき、自分の生きる目的に基づく「自分の価値観」に頼るパターンです。
解説
- 例えば新しいプロジェクトをやるかどうか決断に迫られたとき、
- 「前例がない」「アンケートやヒアリングにより結果が出ていない」「条件を満たしていない」など、データや事例で客観的に判断しようとするのが分離体験型です。
- 「前例もないし、条件も満たしていないが、この方向に行かなければよりより未来はあり得ない。だから何としても方法を見つけ出してやるんだ」というのが実体験型です。
それは誰が決めたのか - 「義務型」vs「欲求型」
義務型
- 何かをするとき、「やらなきゃ」「やるべき」という言葉が浮かんで行動に移すパターンです。
欲求型
- 何かをするとき、「やろう」「やりたい」という言葉が浮かんで行動に移すパターンです。
解説
- 義務型で動くと脳の苦痛系が働く生活パターンになる。
- 何をやるにしても「生活のため」い生き残るため」と義務感がつきまとうので苦しくなる。
- 欲求型で動くと「このために自分はやりたいんだ」という目的が明確で脳の報酬系が働くようになる。
- すべてがうまく回り始める。
自己認識 - 「限定的自我」vs「絶対的自我」
限定的自我
- 健康でない自分や、物事がうまくいかない自分は「劣っている」「価値がない」「欠けている」と思い込むパターンです。
絶対的自我
- たとえ健康でなくても、物事がうまくいかなくても「自分には存在しているだけで価値があるし、そのままでOKだ」と感じられるパターンです。
解説
- 限定的自我の方は、他者に貢献しようとすればするほど、ちょっとしたことにつまづいて、嫌な自分に気付いてしまう。
- タフな人ほど気合で乗り切ってしまおうとして、その結果、身体を壊したり事故にあったり、詐欺にあったりする。
- 芸能界の第一線を走っていた人が起こすセクハラ問題、薬物問題や病気という表現を使ったりするのが分かりやすい例。
- 絶対的自我の方はいわゆる自己肯定感。
- 物事がうまくいっても、いかなくても自分の存在価値とはなんら関係のないことだ。
- 今回はうまくいかないやり方だっただけであって、また別の方法を試せばよい。
本気度合い - 「結果期待型」vs「結果行動型」
結果期待型
- したいことがあるとき、条件が揃ったら行動に移そうと考えるパターンです。
結果行動型
- したいことがあるとき、まずは必要な条件を揃えるために動くパターンです。
解説
- イタリアンレストランを出したい場合
- 「貯金が500万円貯まったら、夢であるイタリアンレストランをオープンさせたい」というのが結果期待型。
- 「イタリアンレストランをオープンさせるために、今500万円を貯めるために〇〇をしています」というのが結果行動型。
- やることありきで物事を進める。
- がん患者の場合
- 「俺はがんが治ったら現場に復帰する」が結果期待型。
- 「私はビジネスを通して、生きる目的を全うするために、がんをいつまでに終わらせる」が結果行動型。
- 脳は思い描いたものを「現実」だと判断する、意識的に結果期待型で考えることによって病気も消えてゆく。
根本欲求 - 「生存欲求」vs「目的欲求」
生存欲求
- 生き残りや安心・安全の確保、死を避けるといったサバイバルのために行動するパターンです。
目的欲求
- 生きる目的を実現するため、本当の自分として生きるため、といった自己実現のために行動するパターンです。
解説
- アウシュビッツで生き残った人々に共通していたのは、「最後まで自分の目的を忘れない人たちだった」ということ。
- パン屋「俺はこの戦争が終わったら、また目抜き通りでパン屋を再開し、焼きたてのパンの香りを町中に漂わせて街の人たちを喜ばせたい、だからこんなところにいる場合じゃないんだ」
- ピアニスト「世界中が戦争で疲弊している、俺はピアニストとして世界中をリサイタルして回って、世界の人達を慰め癒したいんだ。だからこんなところにいる場合じゃないんだ」
脳は逆に動く
- 白いボードに白いペンで字を書いても読めず、何の影響も与えられない。
- 黒いペンで書けば影響を与えられる。
- 対比として白い背景があるから、黒いペンは存在意義を見出せる。
- 下という概念があるから上という概念が存在でき、悪というが概念があるから善という概念が存在できるように、つらいことや苦しいことがあるから、幸福感や喜びという概念が存在でき、幸福感や喜びを求めたり、幸福感や喜びを体験することが可能になる。
- では生存欲求(生き残りたい、安心・安全な状態が欲しい)を望むには「死を意識すること」や「苦労や危険を感じること」が対比として必要になってくる。
- 脳「生き残りたい?なるほど、では死を意識したり、苦労や危険を感じることが必要なんだね、だったらそういう状況を作らなきゃダメだね」
- その結果、病気や事故、災害、ビジネスの失敗、対人関係の不和などの現象を作り始める。
- 「お金が欲しい」という欲求を持ち続けるには、対比として「お金がない」「お金に不安がある」という概念が必要となる。
- 「あ~お金がない!」と言い続けられる現実を作り出してしまう。
- →これがまさに引き寄せの法則かな?
- 「あ~お金がない!」と言い続けられる現実を作り出してしまう。
- 死ぬ準備を始めたりするとがんが改善しはじめたりする。
- これは、本当に死んでしまうと「死ぬ準備」ができなくなってしまうからってことかな?
まとめ
- 全体的に眺めてみると「目的」をもって「主体的」に自分の意思で行動すべきなのが良く分かった。
- 脳は「目的」を明確にしてあげないとうまく動いてくれない。
- 逆に「目的」を明確に与えてあげれば驚くべき成果を上げてくれる。
- ただし、脳の逆に動くことを覚えておかないと思わぬ結果を引き寄せてしまうことがあるので注意が必要。(対比構造に注意)
参考
参考書籍
関連メモ
-
「「なぜ」を5回繰り返せ」というもの。 ↩︎